ネパール08|6日目 その②
(聖地ムクチナートへ)
聖地ムクチナートは、ヒンズー教とチベット仏教双方の寺院を構えている。王子はヒンズー教の寺院を訪れたらしい。普段は僧侶の姿はないと案内書には書いてあったが、高名な感じのする坊さんがいたり、仙人のようなおじさんもいたりした。
我々は104本(Sさんのカウント)の牛頭蛇口から出る水を、端から順に頭にかけて行く。手が凍りつきそうな冷たい水で頭がびしょ濡れになるほどかけて、体を清め、本殿を参拝した。
内部には、ヴィヌスイ神が祭られているそうだ。ムスタンからの人が、坊さんと内部に入り、拝んでいた。我々は、信者ではないので中に入れず、外で拝んだ。坊さんに、眉間にインド人がつけるような、赤い印をつけてもらい、仙人は、灰をつけてくれた。なにか御利益があるだろうか?
でも、我々は、日本人だ。聖地に来て、お賽銭を坊さんに渡すと、なぜかホッとする。安堵感がある。
K夫妻、Tさんと私は、境内の上からダウラギリを見ようと登り始める。他の人達は、先にロッジに帰っている事になった。
ダウラギリを背景に記念写真を撮って、目的の一つを達成した快感を味わった。
ダウラギリⅠ
そんな気持ちもつかの間、K氏の提案で、この上に山小屋があるので、そこまで行ってみようと言う事になった。高度障害が出ていたが、その流れに抗しきれない魅力で、ついて行く事となった。
山小屋は、トロン・パスを越えてきた人達が休憩したり、泊まったりするところである。しばらくすると、その山小屋が見えてきた。すぐたどり着く距離のような感じがしたが、実際には遠く、まるで蜃気楼のようだ。また、緩やかな傾斜地の連続のように見え、楽に登って行ける様にも思えたが、行ってみると、その間には大きな谷が突然出現する。
谷を下り、また急斜面を登る。ゆっくり、ゆっくり、何度も休み、呼吸を整えながら登った。下山する人々に「ナマステ」と声を掛けながら、自分を励まし、登った。
さすがにK氏は、すごい。どこかのポーターのスピードに付いて登っていった。
漸く、4000mの高度の山小屋にたどり着いた。山小屋の外には、白人のトレッカーが何人かたむろしていた。我々は、チベット人が経営する小屋の中に入って、レモネードを注文して飲んだ。
ラポニアのロッジに帰ってきたのは、4時頃であった。ビールを注文して飲み、夕食までの時間、しばらく休んだ。室内は、すごく冷えていて寒い。今日は、K氏と二人部屋だ。
夕食は6時に始まった。S、N、Mさんたちは、相変わらず食欲がないので、少し心配だ。
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